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中小企業のSaaS管理入門 ── 増え続けるサブスクを「見える化」してコストを最適化する

中小企業のSaaS管理の始め方を徹底解説。SaaS一覧テンプレート、棚卸しチェックシート、コスト削減・解約判断フレームワーク、SSO導入、API活用まで。明日から実践できるSaaS管理の完全ガイドです。


「毎月、よく分からないサブスクの請求が来ていませんか?」

この質問にドキッとした中小企業の社長やIT担当者の方は、決して少なくないはずです。freee株式会社の調査(2025年)によると、約8割の企業が「2年前よりSaaSの利用数が増えた」と回答しています。会計、勤怠、チャット、ストレージ、CRM──気がつけば、月々のSaaS利用料が積み上がり、「何にいくら払っているのか」が誰にも把握できない状態に陥っている企業は珍しくありません。

SaaSの「導入」は多くの企業で進んでいます。しかし、導入した後の**「管理」に目を向けている中小企業はまだ少数派です。SaaSの選び方や導入手順は「SaaSの始め方 ── 中小企業が失敗しないSaaS導入の実践ガイド」で詳しく解説していますが、本記事では導入した後の「育て方」と「整え方」**にフォーカスします。

具体的には、SaaS一覧の作り方、棚卸しチェックシート、コスト削減・解約判断のフレームワーク、認証の一元管理、そして生成AIやAPIを活用した次世代のSaaS運用まで、明日からアクションできる具体策をお伝えします。

想定読者

  • SaaSの利用料が増えてきて、全体像を把握したい中小企業の経営者
  • SaaSの管理を任されているが、何から手をつければいいか分からないIT担当者
  • 退職者のアカウント削除や利用状況の把握に困っている方
  • SaaSコストの見直しを経営層から求められている方

この記事で得られること

  • SaaSとは何かの基礎知識(ITに詳しくない方向け)
  • 全社SaaS一覧テンプレートの作り方と管理項目
  • 半期・年次の棚卸しチェックシート
  • SaaSコスト削減・解約判断の具体的フレームワーク
  • 認証一元管理(SSO)の導入ポイント
  • 企業事例と、AIエージェント時代の展望

目次

  1. 【基礎】SaaSとは?── ITに詳しくなくても分かる解説
  2. 【課題】SaaS管理をしないと何が起きるか
  3. 【実践①】全社SaaS一覧を作成する
  4. 【実践②】SaaS棚卸しチェックシートで定期点検する
  5. 【実践③】コスト削減・解約判断フレームワーク
  6. 【実践④】ユーザー課金SaaSの利用状況を可視化する
  7. 【実践⑤】SaaS認証を一元管理する(SSO導入)
  8. 【実践⑥】SaaS管理ツールを活用する
  9. 【事例】企業のSaaS管理成功事例
  10. 【展望】AIエージェント時代のSaaS管理
  11. 【アクションリスト】明日から始めること
  12. よくある質問(FAQ)
  13. 【まとめ】SaaS管理は「守り」と「攻め」の両輪

1. 【基礎】SaaSとは?── ITに詳しくなくても分かる解説

まず、「SaaSって何?」という方のために、基本からお話しします。

SaaS(サース) は「Software as a Service」の略で、インターネット経由で使うソフトウェアのことです。自社のパソコンにインストールして使う従来型のソフトと異なり、Webブラウザやスマホアプリから利用します。

graph TB
    subgraph 従来["🏢 従来のソフトウェア"]
        A1["自社PCにインストール"]
        A2["買い切り型"]
        A3["自分でアップデート"]
    end
graph TB
    subgraph SaaS["☁️ SaaS(クラウド型)"]
        B1["インターネットで利用"]
        B2["月額・年額サブスク"]
        B3["常に最新版を提供"]
    end

身近な例でいえば、Gmail、Microsoft 365、Slack、freee会計、ZoomなどはすべてSaaSです。「毎月○○円」「1ユーザーあたり○○円」という料金体系のクラウドサービスは、基本的にSaaSと考えてよいでしょう。

中小企業においてもSaaSの利用数は年々増加しており、スマートキャンプ株式会社の調査(2025年)では、1社あたり11個以上のSaaSを利用している企業が33.0%に達しています。導入は手軽ですが、管理が追いつかないまま増え続けるのがSaaSの落とし穴です。


2. 【課題】SaaS管理をしないと何が起きるか

「別に管理しなくても、使えているなら問題ないのでは?」と思われるかもしれません。しかし、SaaSを放置すると、以下のような問題が発生します。

graph TB
    A["⚠️ SaaS管理の不在・放置"]
    A --> B["💸 コストの膨張"]
    A --> C["🔓 セキュリティリスク"]
    B --> B1["未使用SaaSに課金が継続"]
    C --> C1["アクセス権限が不明"]
graph TB
    A["⚠️ SaaS管理の不在・放置"]
    A --> D["🔄 機能の重複"]
    A --> E["👤 退職者アカウント放置"]
    D --> D1["似た機能のSaaSが複数存在"]
    E --> E1["退職者が社外からアクセス可能"]

① コストの膨張

SaaSは月額課金が基本です。1つ1つは数百〜数千円でも、10個、20個と積み重なれば月数十万円になります。特に問題なのは、「使っていないのに課金が続いている」SaaSの存在です。無料トライアルから有料プランに自動移行していたり、退職した社員のライセンスが残ったままだったりするケースは非常に多いです。

② セキュリティリスク

「誰が」「どのSaaSに」「どのような権限で」アクセスできるかを把握していない状態は、セキュリティ上、非常に危険です。退職者のアカウントが残っていれば、社外から社内データにアクセスできてしまいます。退職・異動時のアカウント管理は、引き継ぎプロセスの一環として整備しておくことが重要です。具体的なテンプレートは「情シスの「引き継ぎ」完全ガイド」で解説しています。

③ 機能の重複

部署ごとに独自にSaaSを導入した結果、ワークフローシステム、文書保存システム、スケジュール管理システムなどが社内で複数並存してしまうことがあります。「営業部はSlack、総務部はTeams」「経理はDropbox、開発部はBox」――こうした状況は、情報の分断とコストの二重払いを招きます。

④ 権限設定の形骸化

導入時には適切に設定した管理者権限やユーザー権限も、人事異動や組織変更を経るうちに実態と合わなくなっているケースが多くあります。「一般社員なのに管理者権限を持っている」「すでに異動した社員が旧部署のデータにアクセスできる」といった状態は、情報漏洩のリスクを高めます。

こうした問題は、SaaSを「一覧化」して「定期的に点検」する仕組みを作ることで、大部分を防ぐことができます。


3. 【実践①】全社SaaS一覧を作成する

SaaS管理の第一歩は、全社で利用しているSaaSを一覧にすることです。ここで重要なのは、部署ごとではなく、全社で1つの一覧を作成することです。部署ごとに管理すると、全体像が見えなくなり、重複や漏れを発見できません。

SaaS一覧テンプレート

以下の項目を含むSaaS一覧を作成しましょう。ExcelやGoogleスプレッドシートで管理できます。

No.管理項目記載内容の例目的
1SaaSサービス名Microsoft 365、freee会計、Slack対象の特定
2サービス概要グループウェア、クラウド会計、ビジネスチャット用途の把握
3利用部署全社 / 営業部 / 経理部利用範囲の把握
4運用責任者情報システム部 山田太郎問い合わせ先の明確化
5運用担当者総務部 佐藤花子日常運用の担当
6取り扱う情報顧客データ、売上データ、社内文書情報管理レベルの判断
7個人情報の有無あり / なしセキュリティ対策の判断
8契約プランBusiness Standard(年額)コスト管理
9ライセンス数50ライセンス過不足の確認
10恒常費用(月額)月額68,000円(1,360円×50名)コスト可視化
11恒常費用(年額)年額816,000円予算管理
12支払時期毎年4月(年払い)/ 毎月末キャッシュフロー管理
13支払方法クレジットカード / 請求書払い経理処理の把握
14契約更新日2027年3月31日解約タイミングの管理
15SSO対応状況SAML対応 / 未対応認証統合の計画

SaaS一覧の記入例

具体的な記入イメージを示します。

No.サービス名概要利用部署責任者個人情報月額費用支払方法
1Microsoft 365グループウェア全社山田(情シス)あり68,000円請求書
2freee会計クラウド会計経理部鈴木(経理)あり4,980円カード
3Slackチャット全社山田(情シス)なし42,500円カード
4SalesforceCRM/SFA営業部田中(営業)あり90,000円請求書
5KING OF TIME勤怠管理全社佐藤(総務)あり15,000円カード
6Boxファイル共有全社山田(情シス)あり89,250円請求書
7ZoomWeb会議全社山田(情シス)なし27,800円カード

💡 ポイント:一覧に載っていないSaaSがないかも確認する 一覧を作成した後、各部署の担当者に「他に使っているクラウドサービスはありませんか?」と確認しましょう。部署が独自に契約したSaaSや、個人のクレジットカードで支払っているサービスが見つかることがあります。こうした「シャドーIT」の発見は、SaaS一覧化の重要な副次効果です。IT資産全般の棚卸し方法は「中小企業のIT資産管理の始め方」で詳しく解説しています。


4. 【実践②】SaaS棚卸しチェックシートで定期点検する

SaaS一覧は作って終わりではありません。半期に1回、少なくとも年に1回は棚卸しを行い、利用実態を確認することが大切です。

棚卸しの全体フロー

graph TB
    A["📋 SaaS棚卸し開始"]
    A --> B["① 一覧の最新化"]
    B --> C["② 利用実態の確認"]
    C --> D["③ 導入効果の検証"]
    D --> E["④ 権限設定の確認"]
    E --> F["⑤ 重複機能のチェック"]
    F --> G["⑥ 最新SaaSの調査"]
    G --> H["⑦ 内製化・代替の検討"]
    H --> I["📊 棚卸しレポート作成"]

SaaS棚卸しチェックシート(サンプル)

以下のチェック項目を使って、各SaaSを点検しましょう。

チェック① ── SaaS一覧の最新化

チェック項目確認内容チェック
新規SaaSの追加漏れはないか前回棚卸し以降に導入したSaaSが一覧に記載されているか
解約済みSaaSの削除漏れはないかすでに解約したサービスが一覧に残っていないか
各部署へのヒアリングを実施したか一覧に記載のないSaaSを利用していないか各部署に確認
契約情報は最新かプラン変更・料金改定が反映されているか

チェック② ── 利用実態の確認

チェック項目確認内容チェック
利用頻度は適切か月1回以上ログインしている社員の割合を確認
登録ユーザー数と実利用者数に乖離はないかライセンス数に対して、実際に利用している人数を把握
利用頻度が低い部署・社員を特定したか利用を促すか、ライセンス削減を検討
退職者・異動者のアカウントは削除されているか不要アカウントの残存を確認

チェック③ ── 導入効果の検証

チェック項目確認内容チェック
導入時の目的は達成されているか業務削減時間、業務品質向上などを確認
費用対効果は見合っているか月額費用に対して、得られている効果は妥当か
継続利用が適切か解約・乗り換え・プラン変更を検討すべきか

チェック④ ── セキュリティ・権限の確認

チェック項目確認内容チェック
管理者権限は適切か管理者権限を持つべき人だけが持っているか
ユーザー権限は適切か各社員の権限が職務に見合っているか
MFA(多要素認証)は有効化されているか対応しているSaaSでMFAが設定されているか
SSO連携は適用されているか対応しているSaaSでSSOが有効になっているか

チェック⑤ ── 重複・最適化の確認

チェック項目確認内容チェック
重複した機能のSaaSはないかワークフロー、文書管理、スケジュール管理などの重複
よりコストが安いSaaSは出現していないか同等機能で低価格な代替サービスの調査
より使い勝手の良いSaaSは出現していないかUI改善・機能追加された新しいサービスの調査
内製化で代替できるSaaSはないか生成AIやノーコードツールで代替可能か検討

MFA(多要素認証)の導入手順については「中小企業のための多要素認証(MFA)導入ガイド」で詳しく解説しています。


5. 【実践③】コスト削減・解約判断フレームワーク

棚卸しの結果、「このSaaS、本当に必要なのか?」と判断に迷うことがあります。そこで、SaaSの継続・解約を判断するためのフレームワークを紹介します。

STEP1:4象限マトリクスで分類する

まず、各SaaSを**「利用頻度」と「業務への影響度」**の2軸で分類します。

quadrantChart
    title SaaS継続・解約判断マトリクス
    x-axis "利用頻度 低" --> "利用頻度 高"
    y-axis "業務影響度 低" --> "業務影響度 高"
    quadrant-1 "維持・最適化"
    quadrant-2 "要改善"
    quadrant-3 "即解約候補"
    quadrant-4 "利用促進"
象限利用頻度業務影響度判断アクション
右上:維持・最適化継続プラン最適化・契約条件の見直し
左上:要改善改善利用促進策を実施。改善しなければ代替検討
右下:利用促進検討本当に必要か再評価。代替手段の検討
左下:即解約候補解約速やかに解約手続きを進める

STEP2:コスト削減の5つのアプローチ

graph TB
    A["💰 コスト削減アプローチ"]
    A --> B["① 不要SaaSの解約"]
    B --> B1["未使用SaaSを特定して解約"]
    A --> C["② プランダウングレード"]
    C --> C1["使っていない機能は下位プランへ"]
    A --> D["③ ライセンス数の適正化"]
    D --> D1["未利用ユーザーのライセンスを削減"]
graph TB
    A["💰 コスト削減アプローチ"]
    A --> E["④ 年払いへの切り替え"]
    E --> E1["月払い→年払いで15〜20%割引"]
    A --> F["⑤ 重複SaaSの統合"]
    F --> F1["同じ機能のSaaSを1つに集約"]

① 不要SaaSの解約

棚卸しで「左下(利用頻度低・業務影響度低)」に分類されたSaaSは、速やかに解約します。「いつか使うかもしれない」は、ほとんどの場合「使わない」です。

② プランのダウングレード

上位プランで契約しているが、実際には下位プランの機能しか使っていないケースは多いです。各SaaSの管理画面で利用している機能を確認し、不要な機能分のコストを削減しましょう。

③ ライセンス数の適正化

ユーザー課金のSaaSで、登録ユーザー数 > 実利用者数 になっていないか確認します。退職者や異動者のアカウントが残っていれば削除し、利用頻度が極端に低い社員のライセンスは停止を検討します。

④ 年払いへの切り替え

多くのSaaSでは、月払いから年払いに切り替えると15〜20%程度の割引が適用されます。継続利用が確定しているSaaSは、年払いへの変更を検討しましょう。

⑤ 重複SaaSの統合

ワークフロー、ファイルストレージ、スケジュール管理など、同じ機能を持つSaaSが複数存在していないかチェックします。Microsoft 365を導入しているのにDropboxも契約している、Teamsがあるのにzoomも個別契約している──こうした重複を解消するだけで、大幅なコスト削減が可能です。

STEP3:解約判断チェックリスト

SaaSを解約する前に、以下を確認しましょう。

確認事項内容
データのエクスポート蓄積されたデータは書き出せるか?(CSV、API等)
契約期間の縛り年間契約の場合、途中解約のペナルティはあるか?
代替手段の確保解約後、業務に支障が出ないか?代替ツールは準備済みか?
関連システムへの影響他のSaaSやシステムとAPI連携していないか?
利用者への周知解約の影響を受けるユーザーに事前に告知したか?

SaaSの費用対効果を数字で評価する方法は「IT投資対効果(ROI)の考え方」で解説しています。経営層への説明にも役立ちます。


6. 【実践④】ユーザー課金SaaSの利用状況を可視化する

ユーザー数に応じて課金されるSaaS(Microsoft 365、Salesforce、Slack等)は、月1回程度のペースで利用状況を確認することをお勧めします。

なぜ利用状況の可視化が必要か

ユーザー課金のSaaSでは、「登録しているけど使っていない」ユーザーの存在が直接的なコストの無駄につながります。たとえば1ユーザーあたり月額1,500円のSaaSで、10名分の未利用ライセンスがあれば、年間18万円の無駄です。

利用状況の確認手順

graph TB
    A["📊 利用状況可視化の手順"]
    A --> B["① 管理画面から利用履歴を抽出"]
    B --> C["② 登録ユーザー一覧を作成"]
    C --> D["③ 利用頻度でユーザーを分類"]
    D --> E["④ 未利用ユーザーへヒアリング"]
    E --> F{"利用意思はあるか?"}
    F -->|Yes| G["利用促進・サポート実施"]
    F -->|No| H["ライセンス停止・コスト削減"]

ユーザー利用状況一覧テンプレート

No.氏名部署SaaS名直近30日のログイン回数最終ログイン日判定アクション
1山田太郎営業部Salesforce22回2026/3/21✅ 活用継続
2佐藤花子総務部Salesforce0回2025/11/15⚠️ 未利用ヒアリング
3鈴木一郎製造部Salesforce2回2026/3/10△ 低利用利用促進

💡 利用状況の確認方法 多くのSaaSは管理者向けのダッシュボードで利用状況を確認できます。Microsoft 365なら「Microsoft 365管理センター」の利用状況レポート、Slackなら「分析」タブのアクティブメンバーレポートが利用できます。CSVでエクスポートできるSaaSであれば、Excelで集計・分析するのも有効です。


7. 【実践⑤】SaaS認証を一元管理する(SSO導入)

SaaSが増えると、ユーザーはSaaSごとにIDとパスワードを管理しなければなりません。これはユーザーにとって手間であるだけでなく、セキュリティ上のリスクでもあります。パスワードの使い回しや、付箋にパスワードを書いて貼っているケースは、決して珍しくありません。

この問題を解決するのが、SSO(シングルサインオン) です。

SSOとは

SSO(Single Sign-On)とは、1回のログインで複数のSaaSにアクセスできる仕組みです。ユーザーは1つのIDとパスワードだけ覚えておけばよく、IT管理者はアカウントの一元管理が可能になります。

graph TB
    subgraph Before["❌ SSO導入前"]
        U1["👤 ユーザー"]
        U1 --> S1["M365: ID/PW"]
        U1 --> S2["Salesforce: ID/PW"]
        U1 --> S3["Slack: ID/PW"]
        U1 --> S4["freee: ID/PW"]
    end
graph TB
    subgraph After["✅ SSO導入後"]
        U2["👤 ユーザー"]
        U2 --> IDP["🔑 1つのID/PWで認証"]
        IDP --> T1["M365"]
        IDP --> T2["Salesforce"]
        IDP --> T3["Slack"]
        IDP --> T4["freee"]
    end

SSOの3つのメリット

メリット内容
ユーザーの利便性向上1つのパスワードだけ覚えればOK。パスワードの使い回しが不要に
セキュリティ強化パスワード管理の統一、退職時の一括無効化が可能
IT管理者の負担軽減パスワードリセット対応が減少。アカウント管理の一元化

中小企業のSSO導入ステップ

STEP1:対応状況を確認する

利用中のSaaSが、SAML(Security Assertion Markup Language)やOpenID ConnectといったSSO規格に対応しているかを確認します。対応状況はSaaS一覧のチェック項目に含めておきましょう。

STEP2:IDプロバイダー(IdP)を選定する

中小企業にとってコスト効率が高い選択肢は、すでに利用しているサービスのSSO機能を活用することです。

選択肢条件追加コスト
Microsoft Entra IDMicrosoft 365 Business Premiumを利用中なし(プランに含まれる)
Google Workspace SSOGoogle Workspace Business Plus以上を利用中なし(プランに含まれる)
GMOトラスト・ログイン上記を利用していない場合の選択肢月額300円/ユーザー〜
HENNGE One国産IdPで日本語サポート重視の場合月額500円/ユーザー〜

STEP3:段階的に導入する

全SaaSを一斉にSSO化する必要はありません。まずは業務への影響が大きいSaaS(メール、チャット、ファイル共有など)から段階的に対応していくのが現実的です。

SSO導入はゼロトラストセキュリティの重要な構成要素です。ID管理を起点としたセキュリティ対策の全体像は「中小企業のゼロトラストセキュリティ入門」で解説しています。

STEP4:マスタ連携の “落とし穴” に気付いておく

SSO導入や、人事システムからSaaSへのアカウント自動連携に取り組むと、ほぼ必ずと言っていいほど マスタデータの不整合 にぶつかります。情シスとして全社グループウェアを導入したときに踏んだ落とし穴は、大きく次の3つでした。

  • 文字コードの差(特に旧字体):人名に旧字体(髙、﨑 など)が含まれると、一方のシステムでは正しく表示されるのに、もう一方では文字化けまたはエラーになる
  • 組織階層の構造差:社内の組織マスタは「本部 > 部 > 課 > 係」の4階層、SaaS側のディレクトリは2〜3階層のフラット構造、というように そもそも階層の深さが違う ケース
  • マスタファイル形式の差:CSVのカラム順、文字エンコーディング(UTF-8/Shift-JIS)、改行コード(CR/LF)など、地味だが連携を止める要因

これらは事前に書類上で確認しても見落とされやすく、実データを連携してみて初めて顕在化する のが厄介な点です。SSO導入や人事連携を計画するときは、本格運用の前に「主要マスタを実データで一度通してみる」工程を必ずスケジュールに組み込んでおくことを強くおすすめします。


8. 【実践⑥】SaaS管理ツールを活用する

SaaSの数が20個を超えてくると、Excelでの管理には限界が出てきます。そうした場合は、SaaS管理専用のツールの導入を検討しましょう。

中小企業向けSaaS管理ツール比較

ツール名提供会社主な機能月額料金目安特徴
ジョーシスジョーシス株式会社SaaS・デバイス統合管理、アカウント自動発行・削除、シャドーIT検知要問合せNRI連携。デバイス管理も一体で対応
マネーフォワード Admina株式会社マネーフォワードSaaSアカウント一元管理、退職者ID自動検出、コスト可視化要問合せ100以上のSaaSに対応。API連携基盤
Bundle by freeefreee株式会社SaaS契約管理、コスト最適化提案、利用状況分析要問合せfreee会計との連携に強み
メタップスクラウド株式会社メタップスSaaS一元管理、セキュリティ監視、利用分析要問合せセキュリティ機能が充実

SaaS管理ツールで何ができるか

graph TB
    A["🔧 管理ツールの主な機能"]
    A --> B["📋 SaaS台帳自動作成"]
    B --> B1["利用中SaaSを自動一覧化"]
    A --> C["👤 アカウント一元管理"]
    C --> C1["全SaaSのユーザーを横断管理"]
    A --> D["💰 コスト可視化"]
    D --> D1["部門別・SaaS別に可視化"]
graph TB
    A["🔧 管理ツールの主な機能"]
    A --> E["🔍 シャドーIT検知"]
    E --> E1["把握していないSaaSを検出"]
    A --> F["🔄 入退社時の自動処理"]
    F --> F1["アカウント一括作成・削除"]

💡 20個未満ならExcelでも十分 SaaSの数が20個未満であれば、前述のSaaS一覧テンプレートをExcelで管理する方法でも十分対応可能です。ツール導入は、管理対象が増えて手作業の負担が大きくなってきた段階で検討しましょう。情シスの業務全般の効率化については「中小企業の情シスの仕事内容」で解説しています。


9. 【事例】企業のSaaS管理成功事例

実際にSaaS管理に取り組んで成果を上げている企業の事例を紹介します。

事例1:THECOO株式会社 ── SaaS棚卸しで未利用アカウント54%を発見

インフルエンサーマーケティング事業を展開するTHECOO株式会社(従業員約200名)は、SaaSアカウントの管理が追いつかず、未利用・未管理のアカウントが放置されていました。ジョーシスの「SaaS Health Check Report」による診断を実施したところ、全体のアカウントのうち54%が未利用であることが判明。導入後わずか1か月で未管理IDがゼロになり、不要アカウント削減によるコスト削減でツールの投資費用を即座に回収できたと報告されています。

事例2:ココナラ株式会社 ── 80のSaaSを集中管理し年間72万円削減

スキルマーケットプラットフォームを運営するココナラ株式会社は、約80のSaaSを利用しており、アカウントの改廃作業や棚卸しの工数が膨大でした。上場に伴い監査対応でのIT資産管理の正確性も求められる中、ジョーシスを導入。80のSaaSの集中管理を実現し、アカウントの修正・廃止・一括操作を自動化した結果、年間約72万円のコスト削減と、オンボーディング/オフボーディング工数の50%削減を達成しています。

事例3:エキサイト株式会社 ── SaaS可視化で「攻めのバックオフィス」を実現

エキサイト株式会社は、2024年10月時点で百数十に及ぶSaaSを契約しています。各SaaSの利用状況が把握できず、事業部門が独自にSaaSを導入するシャドーITも発生していました。2023年6月にBundle by freeeを導入した結果、SaaSアカウントの一元管理が可能になり管理工数が大幅に削減。管理負担が軽減されたことで、新しいSaaSを積極的に導入できる「攻めのバックオフィス」を実現しています。

事例4:note株式会社 ── 退職者ID自動検出でセキュリティ強化

メディアプラットフォーム「note」を運営するnote株式会社では、SaaSアカウントの棚卸しがプロセス化されておらず、退職時のアカウント削除も各サービスの管理コンソールを個別に開いて対応していました。マネーフォワード Admina を導入し、SaaSアカウントの一元管理と退職者IDの自動検出を実現。入退社時のアカウント管理が効率化され、セキュリティの強化にもつながっています。

事例5:Genki Global Dining Concepts ── SSO導入でDX基盤を構築

回転寿司チェーン「魚べい」「元気寿司」を展開するGenki Global Dining Concepts(旧:元気寿司株式会社)は、社名変更を機にDX推進を本格化。HENNGE Oneを導入し、まずGaroonとSSO連携を開始、その後kintone、Box、電子申請システムへSAML連携を拡大しました。ID/パスワードの統一管理デバイス認証による不正アクセス対策を実現し、DX推進の基盤としてのIT基盤構築に成功しています。

5,000人規模で運用してきた4つのSaaSと “勧める/勧めない” の判定基準

事例として大企業の話が続いたので、自分自身が5,000人規模の組織で運用してきたSaaSと、その経験から導いた中小企業向けの判定基準を共有しておきます。

Kintone:オフィスワーク・台帳業務の “ノーコード受け皿” に最適

Kintoneは社内で 全従業員が簡易アプリを作れる受け皿 として機能しました。情報システム部としては「システム管理台帳」「社内SaaS一覧」「紙の回覧押印・承認のワークフロー化」など、業務横断的な台帳・ワークフロー をKintoneアプリで構築しています。

中小企業に Kintoneを勧める業務基準 はおおむね次のとおりです。

  • オフィスワーク等の 間接業務
  • 定型的に集約・台帳管理する業務

逆に 勧めない業務基準 もあります。

  • 一過性の業務(アプリを作っても短期で廃止になり、運用が手間になる)
  • 複雑な業務ロジックを伴う業務(Kintoneでカスタマイズを重ねるくらいなら、専用システム化したほうが運用保守は楽)
  • 機密情報を扱うアプリ(ログ保管・分析の柔軟性に制約があり、エクスポート期間にも制限がある)
  • 本業を支えるシステム(提供企業の意向で機能変更・廃止・他システム連携の制限が起こり得る。本業の心臓部はSaaS依存にしない方が安全)

desknet’s NEO:5,000人規模で実際に使われている機能Top3

グループウェアとしてdesknet’s NEOを採用したケースでは、運用が定着して実際に使われ続けている機能は次の3つでした。

  1. スケジュール(最大の利用機能)
  2. 設備予約
  3. インフォメーション(社内通知・回覧)

中小企業がグループウェアを選ぶときも、「スケジュール以外に 集約作業を効率化する付加機能(回覧・アンケート・インフォメーション) がいくつ実装されているか」 を比較ポイントにすると、導入後の効果が出やすくなります。

CACHATTO:BYOD(私物端末の業務利用)は対象を絞るのが鉄則

CACHATTOで私物スマートフォンからの社内システムアクセス(BYOD)を実現した案件では、運用上のリアルな学びがありました。導入規模は 約200端末。当初は管理職以上の希望者に配布していましたが、運用上の負担が重く、最終的に対象を管理職以上に絞り込み ました。理由は2つあります。

  • ユーザー管理の負担:一般従業員まで含めると、申請・追加・保守の事務工数が膨らみ続ける
  • 労務管理の観点:一般従業員が業務時間外に私物端末で社内アクセスできる状態を許容するのが、労務上の論点になる

加えて、利用者個人のスマートフォン固有の事象(OSバージョン・他アプリとの干渉など)に起因する不具合の問い合わせ対応 が想像以上に重く、これが BYOD 全般の運用コストを押し上げる要因でした。中小企業がBYODを検討するときは、「全員に配るより、必要な役職層に絞る」が現実解だと感じています。

ホットプロファイル:社内電話帳+名刺管理は “API連携の自動化” が鍵

ホットプロファイルは、社内の電話帳(着信時の指名表示)と名刺管理・社外人脈共有を一体化したサービスです。運用で効いたのは、Azure Functions を用いて EntraID のユーザー・組織情報を APIで自動連携し、ホットプロファイル側の登録・更新・削除を自動化 したこと。これがないと、人事異動のたびに手作業で組織情報を更新し続けることになり、台帳が形骸化します。名刺の取り込みは OCR+サービス提供会社のオペレーター目視確認 の二段構えで、精度はかなり高いです。

同じ用途のSaaSが社内に重複していないか──文書管理の闇

最後に、SaaS管理で 必ずぶつかる落とし穴 を一つ。同じ用途のSaaS/システムが社内に複数並走しているケースは、本当に多いです。私の所属企業で重複していたのは 文書管理・保存系 で、思い出せるだけでも次の経路がありました。

  • クラウドストレージサービス
  • SharePoint
  • OneDrive
  • 社内ファイルサーバ
  • 外付けHDD
  • Lotus Notes
  • 専用の文書管理システム

これだけ並ぶと、「同じ資料が3か所に存在し、どれが最新か分からない」状態が日常化します。SaaS管理の本質は単なるアカウント整理ではなく、「同じ用途のSaaSが社内で何個並走しているか」を可視化し、用途ごとに利用先を1つに集約する ことだと、何度もこの種の重複と向き合って痛感しました。

事例から学ぶ共通ポイント

これらの事例に共通するのは、以下の3つです。

  1. まず「見える化」から始めている ── いきなりコスト削減ではなく、まず全体像を把握する
  2. 未利用アカウントの発見がコスト削減の鍵 ── 棚卸しをすると2〜5割の未利用が見つかるケースが多い
  3. 入退社時のプロセスに組み込んでいる ── 棚卸しを単発イベントではなく、業務フローに定着させる

10. 【展望】AIエージェント時代のSaaS管理

SaaS管理を考える上で、もう少し先の未来にも目を向けておきましょう。今後、SaaSを取り巻く環境は大きく変わる可能性があります。

API活用によるSaaS操作の自動化

多くのSaaSはAPI(Application Programming Interface) を提供しています。APIとは、ソフトウェア同士がデータをやり取りするための仕組みです。APIを活用すれば、手作業で行っていたSaaS操作を自動化できます。

活用例内容効果
ユーザー管理の自動化人事システムと連携し、入退社に応じてSaaSアカウントを自動作成・削除作業工数の削減、削除漏れの防止
利用状況レポートの自動生成各SaaSのAPIから利用データを取得し、月次レポートを自動作成棚卸し作業の効率化
データの一括処理複数のSaaSにまたがるデータを一括で更新・集計手作業ミスの削減

生成AI × SaaS管理の可能性

生成AIの進歩により、SaaS管理の在り方も変わりつつあります。

① 内製化によるSaaS代替

生成AIを活用したシステム開発により、内製化のハードルが大幅に下がっています。これまでSaaSに頼っていた業務の一部を、自社独自のツールやシステムで代替できる可能性があります。内製化のメリットは、自社の業務にぴったり合った独自仕様のシステムを利用できる点です。

② AIエージェントによるSaaS不要化

さらに将来的には、AIエージェントの台頭により、一部のSaaSが不要になることも考えられます。AIエージェントとは、人間が自然言語で指示を出すと、システムやAPIを通じて業務ロジックを自動実行するAIのことです。

graph TB
    A["👤 人間"]
    A -->|"自然言語で指示"| B["🤖 AIエージェント"]
    B -->|"APIで操作"| C["📊 業務システム"]
    B -->|"データ取得"| D["📁 データベース"]
    B -->|"レポート生成"| E["📄 ドキュメント"]

たとえば、「先月の営業レポートを作成して」とAIエージェントに指示すれば、CRMからデータを取得し、集計・分析を行い、レポートを自動生成する──こうした世界が現実になりつつあります。AIエージェントのセキュリティ面での注意点は「AIエージェント導入前に社長が知るべきセキュリティ対策」で解説しています。

棚卸し時に「最新SaaSへの移行」も検討する

棚卸しの際には、既存SaaSの継続利用だけでなく、より良い選択肢が出現していないかを調査することも重要です。SaaS市場は競争が激しく、後発のサービスが低価格で高機能なことは珍しくありません。「今のSaaSが最適とは限らない」という視点を常に持っておきましょう。


11. 【アクションリスト】明日から始めること

今週中にやること

  • 自社で利用しているSaaSをすべてリストアップする(まずは把握している分だけでOK)
  • 各部署にヒアリングし、把握していないSaaSがないか確認する
  • SaaS一覧テンプレートに記入を開始する

今月中にやること

  • SaaS一覧を完成させる(全社で1つの一覧)
  • 各SaaSの月額費用・年額費用を集計し、SaaSの総コストを把握する
  • ユーザー課金SaaSの利用状況を確認する(管理画面のレポートを確認)
  • 退職者・異動者のアカウントが残っていないか確認する
  • 不要なSaaSを1つ以上特定し、解約手続きを進める

半期以内にやること

  • 棚卸しチェックシートを使って、全SaaSの定期点検を実施する
  • 重複機能のSaaSを特定し、統合計画を立てる
  • SSO対応状況を確認し、導入計画を検討する
  • SaaS管理のルール(新規導入時の申請フロー、棚卸し実施時期など)を策定する
  • 次回の棚卸し日をカレンダーに登録する

12. よくある質問(FAQ)

Q1. SaaSの数が少ない(5個以下)場合でも管理は必要ですか?

A. はい、必要です。5個以下でも、退職者のアカウントが残っていたり、使っていないのに課金が続いていたりするリスクはあります。むしろ少ないうちに一覧化しておくことで、今後SaaSが増えた際にスムーズに管理できます。

Q2. SaaS一覧は誰が作成・管理すべきですか?

A. 理想的には情報システム部門(IT担当者)が主管となり、全社で1つの一覧を管理します。ただし、各SaaSの利用状況や費用は利用部署に確認が必要なため、部署ごとに「SaaS管理の連絡窓口」を決めておくと効率的です。ひとり情シスの場合の業務の優先順位付けは「ひとり情シスサバイバルガイド」で解説しています。

Q3. SaaS管理ツールの導入は中小企業に必要ですか?

A. SaaSの数が20個未満であれば、Excelやスプレッドシートでの管理で十分対応可能です。20個を超えてきたら、管理ツールの検討をお勧めします。まずは無料トライアルで試してから判断するのがよいでしょう。

Q4. 棚卸しはどのくらいの頻度で行うべきですか?

A. 半期に1回を推奨します。最低でも年に1回は実施してください。特に年度末や期末は人事異動が発生しやすい時期なので、棚卸しのタイミングとして適しています。棚卸しの結果は年間IT計画にも反映させましょう。計画書の作り方は「年間IT計画書の作り方」で詳しく解説しています。

Q5. SSO(シングルサインオン)の導入は難しいですか?

A. Microsoft 365やGoogle Workspaceの上位プランをすでに利用していれば、追加コストなしでSSO機能を利用できるため、導入のハードルは低いです。まずは利用中のSaaSがSAML/OpenID Connectに対応しているかを確認し、対応しているものから段階的に適用していくアプローチがお勧めです。

Q6. 部署が勝手にSaaSを導入してしまう(シャドーIT)のを防ぐには?

A. 「SaaS導入時は必ずIT担当者に申請する」というルールを設けましょう。ただし、ルールだけでは実効性に限界があります。なぜ勝手に導入してしまうのかを考え、「申請すればすぐに対応してもらえる」という体験を提供することが、根本的な対策です。IT担当者が最低限やるべきセキュリティ対策は「セキュリティ対策15選」を参考にしてください。


13. 【まとめ】SaaS管理は「守り」と「攻め」の両輪

本記事の内容をまとめると、こんな感じになります。

  • SaaS管理の第一歩は「全社一覧の作成」。部署ごとではなく、全社で1つの一覧を管理する
  • 半期に1回の棚卸しで、利用実態・導入効果・権限設定・重複機能をチェックする
  • コスト削減は5つのアプローチ(不要SaaS解約、プランダウングレード、ライセンス適正化、年払い切り替え、重複統合)で実行する
  • ユーザー課金SaaSは月1回の利用状況確認で、未利用ライセンスを可視化する
  • SSO導入で認証を一元管理し、セキュリティと利便性を両立する
  • 棚卸し時には最新SaaSの調査と内製化・AIエージェント活用の可能性も検討する

SaaS管理は、コスト削減という「守り」の側面だけでなく、最適なツール環境を整えることで業務効率を最大化する「攻め」の側面も持っています。SaaSを「導入したら終わり」にせず、定期的に見直し、育てていくことが、中小企業のIT活用を次のレベルに引き上げる鍵です。

まずは今週中に、自社のSaaSをリストアップすることから始めてみてください。その小さな一歩が、年間数十万円のコスト削減につながるかもしれません。SaaSの導入自体をこれから検討される方は「SaaSの始め方」も、IT管理全般の効率化を考えている方は「中小企業のIT資産管理の始め方」もあわせてご参照ください。

以上となります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


参考:

本記事は2026年3月時点の情報に基づいて作成しています。各ツールの料金・機能は変更される可能性がありますので、最新情報は各公式サイトでご確認ください。